
公立保育士を辞めたい。でも、公務員を辞めたら後悔するかな……



安定した仕事なのに辞めるのはもったいない?
公立保育士として働くことに限界を感じていても、地方公務員という立場を手放すことを考えると、なかなか退職を決断できない人もいるのではないでしょうか。
給与や休日、福利厚生などを考えると、
「つらくても続けた方がいいのかな」
と迷ってしまうのも無理はありません。
しかし、大切なのは「公立だから辞めない方がいい」「つらいなら辞めた方がいい」と一律に考えることではありません。
今何がつらいのか、
その悩みは異動や環境の変化で解決できるのか、
公立を辞めたあとにどんな働き方をしたいのか
を整理することが重要です。
私自身、公立保育士を辞めた経験があるわけではありませんが、保育現場で働く中で、職場環境や働き方によって保育士の負担が大きく変わることを感じてきました。
現在は小児科に併設された病児保育で働いています。
同じ保育士資格を使う仕事でも、働く場所が変われば仕事内容や求められる役割も変わります。
この記事では、公立保育士を辞めたいと感じる理由から、辞めて良かったと感じやすいケース、反対に後悔する可能性があるケース、転職前に確認しておきたいことまで解説します。



「辞める・辞めない」を決める前に、自分に合った働き方を考える材料にしてみてください。
公立保育士を辞めたいと感じる主な理由


公立保育士を辞めたい理由は人によって異なります。
まずは「公立保育士だから辞めたい」とひとまとめにせず、自分が何に負担を感じているのか整理してみましょう。
人間関係がつらい
保育士は、職員同士の連携が欠かせない仕事です。
担任同士だけでなく、主任や園長、調理員、看護師など、さまざまな人と協力しながら仕事をします。
そのため、職員同士の関係がうまくいかないと、毎日の仕事そのものが大きなストレスになることがあります。
ただし、公立保育士の場合は異動によって職場環境が変わる可能性もあります。
「保育士を辞めたい」のか、
「今の職場から離れたい」のか。



ここは分けて考えてみることが大切ケロ~
異動が負担になっている
公立保育士の場合、自治体の人事異動によって勤務先が変わることがあります。
異動によって人間関係をリセットできる可能性がある一方で、
「慣れた園から離れたくない」
「新しい環境に慣れるのが大変」
「通勤条件が変わるのが困る」
と感じる人もいるでしょう。
自分で勤務先を選びにくいことに負担を感じる場合、公立以外の働き方を考えるきっかけになることもあります。
仕事量や責任が重い
保育士は子どもと関わるだけでなく、保育計画や記録、行事準備、保護者対応、職員間の情報共有など、多くの仕事を抱えています。
責任のある仕事を任されるようになるほど、
「子どもと関わる時間より、ほかの業務に追われている」
と感じることもあるかもしれません。
ただし、仕事量や役割は自治体・施設・立場によって異なります。
もっと違う保育を経験したい
長く同じ働き方を続けていると、
「もっと少人数の子どもと関わりたい」
「病児保育や療育に興味がある」
「違う保育方針の施設で働いてみたい」
と感じることもあります。
保育士資格を活かせる職場は、公立保育園だけではありません。
公立保育士を辞めて良かったと感じやすいケース


「公立保育士を辞めて良かった」と感じるかどうかは、その人が何を大切にしているかによって変わります。



こでは、転職によって悩みが軽くなる可能性があるケースを考えてみます。
今の働き方が自分に合っていない
給与や安定性だけでなく、
「どんな保育をしたいのか」
「どんな生活をしたいのか」
も仕事を選ぶうえでは大切です。
たとえば、大人数の保育より少人数で一人ひとりと関わりたい人なら、小規模保育や病児保育などの方が自分に合う可能性もあります。
反対に、行事の多い保育が好きな人もいるでしょう。
「公立だから」という理由だけで続けるより、自分が大切にしたい働き方が明確になっている人は、環境を変えることで満足度が上がる可能性があります。
異動に左右されず自分で職場を選びたい
公立保育士では、人事異動によって勤務先が変わる場合があります。
一方、転職では自分で求人を比較し、
・勤務地
・施設形態
・保育方針
・勤務時間
・休日
・給与
などを確認したうえで応募できます。
「自分が働きたい場所を自分で選びたい」という気持ちが強い人にとっては、転職が一つの選択肢になります。
新しい分野に挑戦したい
保育士資格を活かせる場所は、一般的な保育園だけではありません。
小規模保育、病児保育、児童発達支援など、さまざまな働き方があります。
私自身も現在は、小児科に併設された病児保育で働いています。
病児保育では、体調を崩した子どもに合わせて一日の過ごし方を考えるため、一般的な保育園とは違った経験をすることがあります。
「保育士は続けたいけれど、今までとは違う分野を経験してみたい」という人にとっては、職場を変えることがキャリアを広げるきっかけになることもあります。
公立保育士を辞めて後悔する可能性があるケース
公立保育士を辞めることで悩みが解決する人がいる一方、退職後に「もう少し考えてから決めればよかった」と感じる可能性もあります。



辞める前には、手放すものについても確認しておくケロ~
公務員としての待遇を十分比較していない
転職すると、給与や賞与、休暇、各種制度などが変わる可能性があります。
求人票の月給だけを比較して、
「こちらの方が給料が高そう」
と判断するのではなく、年収や休日、手当なども含めて確認することが重要です。
「今の園が嫌」と「保育士を辞めたい」を混同している
人間関係や園の雰囲気が原因でつらくなっていると、
「もう保育士なんて辞めたい」
と思ってしまうことがあります。
しかし、職場が変われば同じ保育士でも働き方が変わる可能性があります。



今の職場だけが合わないのであれば、保育士そのものを辞める必要はないかもしれません。
「保育士を辞めたいのか、今の職場を辞めたいのかわからない」という方は、一度こちらの記事で理由を整理してみてください。
→【保育士を辞めたい理由10選|限界を感じたときの判断基準と職場の選び方】
次の仕事を決めずに勢いだけで辞めてしまう
仕事が限界になると、
「とにかく早く辞めたい」
という気持ちが強くなることがあります。
ただ、退職後に求人を探し始めて、
「思っていた条件の仕事がない」
「前の職場の方が条件が良かった」
となる可能性もあります。
公立保育士を辞める前に確認しておきたいこと


「辞めたい」と思ったら、すぐに退職届を出すのではなく、まず現在の条件と転職後の条件を比較してみましょう。
給与だけでなく年収や待遇まで比較する
転職先を見るときは、月給だけで判断しないことが大切です。
・基本給
・賞与
・各種手当
・年間休日
・勤務時間
・残業
・福利厚生
・通勤時間
などを確認します。
給与が少し上がっても、休日が減ったり通勤時間が大幅に増えたりすれば、働きやすくなったとは限りません。



「何を改善するための転職なのか」を決めておくと、求人を比較しやすくなります。
私立保育園などへ転職する場合は、基本給だけでなく、家賃補助や借り上げ社宅制度などの福利厚生も確認しておきましょう。
借り上げ社宅制度は自治体や勤務先によって利用条件が異なるため、「利用できると思っていたのに対象外だった」とならないよう、応募前に確認することが大切です。
保育士の借り上げ社宅制度の仕組みや2026年度の状況については、こちらの記事で詳しく解説しています。
→【保育士の借り上げ社宅制度はなくなる?2026年の最新情報と利用条件を解説】
異動で解決できないか考える
人間関係や現在の園の環境が大きな原因であれば、異動によって状況が変わる可能性もあります。
自治体によって人事制度や希望の扱いは異なるため、自分の勤務先でどのような制度になっているのか確認してみましょう。
「今の園から離れたい」だけなのか、
「公立保育士という働き方そのものを変えたい」のか。
ここを整理しておくことが重要です。
次の職場で絶対に譲れない条件を決める
転職するなら、
「今より良いところへ行きたい」
だけでは求人を選びにくくなります。
たとえば、
「残業を減らしたい」
「通勤30分以内がいい」
「少人数で保育したい」
「土日休みを重視したい」
など、自分が譲れない条件を2〜3個決めておきましょう。
公立保育士を辞めた後にはどんな選択肢がある?
公立保育士を辞めるからといって、保育士そのものを辞める必要はありません。
これまでの経験を活かしながら、違う働き方を選ぶこともできます。
私立保育園へ転職する
私立保育園は、法人や園によって保育方針や待遇、職場環境が異なります。
そのため、自分が希望する保育方針や働き方に近い園を探せる可能性があります。
一方で、条件も園ごとに異なるため、
「公立より私立の方が働きやすい」
と一括りにはできません。
小規模保育や病児保育などへ転職する
「もっと一人ひとりの子どもと関わりたい」
という人なら、施設形態そのものを変える方法もあります。
私は現在、小児科に併設された病児保育で働いています。
病児保育では、その日の子どもの体調を見ながら過ごし方を考えます。
病児保育という働き方に興味がある方は、こちらの記事で仕事内容や私が病児保育士になった経緯を紹介しています。
→【病児保育士になるには?必要な資格・仕事内容を現役病児保育士が解説】
保育士以外の仕事へ転職する
「保育の仕事そのものから離れてみたい」
という場合は、異業種へ転職する方法もあります。
保育士として身につけたコミュニケーション力や対応力、チームで連携する力などは、別の仕事でも活かせる可能性があります。
保育士から転職しやすい仕事については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
→【保育士から違う仕事に転職したい!おすすめの仕事7選と転職のコツ】
公立保育士から転職するときは「辞めたい理由」を求人選びに使おう
転職で大切なのは、今の職場を辞めることだけではありません。
次の職場で同じ悩みを繰り返さないことも重要です。
人間関係がつらいなら職場の雰囲気を見る
人間関係は求人票だけではわかりにくい部分です。
可能であれば職場見学をして、
・職員同士の会話
・園長や主任と職員との関係
・職員の表情
・質問したときの対応
なども見ておきましょう。
残業がつらいなら具体的な働き方を確認する
「残業少なめ」と書かれていても、それだけで判断するのはおすすめできません。
残業時間だけでなく、
「持ち帰り仕事はあるか」
「行事前はどのくらい忙しくなるか」
「書類作成の時間は勤務時間内に取れるか」
なども確認しておくと安心です。
自分だけでは比較しにくいなら転職サービスも選択肢
働きながら複数の求人を比較するのは大変です。
自分で求人を探す方法に加えて、保育士向け転職サービスを使って求人を比較する方法もあります。
ただし、転職サービスによって求人やサポート内容は異なります。
一つのサービスだけで決めるのではなく、自分に合った方法で情報を集めることが大切です。
保育士向け転職サービスを比較したい方は、こちらの記事で特徴をまとめています。
まとめ|公立保育士を辞める前に「何を変えたいのか」を整理しよう


公立保育士を辞めたいと思っても、
「安定した公務員を辞めて後悔しないかな」
と迷うのは自然なことです。
公立保育士を辞めることで、自分で職場を選べたり、新しい分野へ挑戦できたりする可能性があります。
一方で、公務員としての待遇など、退職によって変わるものもあります。
だからこそ、
「公立保育士を辞めるかどうか」だけで考えるのではなく、「今の働き方の何を変えたいのか」を整理することが大切です。
人間関係なのか。
仕事量なのか。
異動なのか。
保育方針なのか。
それとも保育士以外の仕事に挑戦したいのか。
理由がわかれば、次に選ぶ職場の条件も見えてきます。
公立に残ることも、別の保育現場へ移ることも、異業種へ挑戦することも選択肢です。
今の条件と次の働き方を比較しながら、自分が納得できる選択肢を探していきましょう。









