
妊娠初期だけど、仕事で子どもを抱っこしても大丈夫?



毎日何人も抱っこするから、お腹の赤ちゃんに影響がないか心配……



まだ職場に妊娠を伝えていないから、抱っこを断りにくい……



保育士の仕事では、子どもを抱っこする場面がたくさんありますよね。
特に0~2歳児クラスでは、抱っこだけでなく、おむつ交換や寝かしつけ、食事介助、布団の上げ下ろしなど、身体に負担がかかる仕事も少なくありません。
妊娠初期はまだお腹が目立たないため、周囲からは妊娠前と同じように動けるように見えることもあります。
しかし、つわりや眠気、だるさなどによって、これまで普通にできていた仕事でもつらく感じることがあります。
「保育士だから抱っこしないわけにはいかない」
「ほかの先生に迷惑をかけたくない」
と思って無理をしてしまう方もいるかもしれません。
ですが、妊娠中の体調や妊娠経過には個人差があります。
「○kgまでなら大丈夫」「妊娠初期なら今まで通り抱っこして大丈夫」と一律に考えるのではなく、自分の体調を見ながら、必要に応じて医師等や職場へ相談することが大切です。
この記事では、
- 妊娠初期の保育士は子どもを抱っこしても大丈夫なのか
- 抱っこするときに気をつけたいこと
- 抱っこ以外で負担になりやすい保育業務
- 妊娠中の保育士が注意したい感染症
- 妊娠したことを職場へいつ伝えるか
- 妊娠中に利用できる制度
- 無理なく保育士を続けるための工夫
について分かりやすく紹介します。



妊娠初期でも保育士の仕事を続けたいけれど、「どこまでやっていいの?」と不安になっている方は、無理をしない働き方を一緒に考えていきましょう。
保育士は妊娠初期でも子どもを抱っこして大丈夫?


妊娠が分かって最初に気になるのが、
「これまで通り子どもを抱っこしていいの?」
ということではないでしょうか。
妊娠中の抱っこについて、「すべて禁止」「○kgまでなら誰でも安全」と一律に判断することはできません。
妊娠経過や体調、仕事内容などが一人ひとり違うためです。



しかも保育士の抱っこは、一度子どもを持ち上げて終わりではないケロ~!
泣いている子を長時間抱っこしたり、床から何度も抱き上げたり、中腰の状態から子どもを持ち上げたりすることもあります。
そのため、
「子どもの体重」だけではなく、「回数・時間・姿勢・その日の体調」まで考えることが大切です。
「何kgまでなら大丈夫?」だけで判断しない
妊娠すると、
「何kgまでなら持っても大丈夫?」
と気になりますよね。
しかし、保育士の仕事では単純に子どもの体重だけで負担を判断するのは難しいでしょう。
例えば同じくらいの体重の子どもでも、
- 床から抱き上げる
- 立った状態で受け取る
- 数秒だけ抱っこする
- 長時間抱っこする
- 1日に何度も抱き上げる
では身体への負担が違います。
厚生労働省の母性健康管理に関する資料でも、妊娠中の作業について、重量物を持ち上げる動作や前かがみ・中腰など腰に負担のかかる作業を避けることなどが示されています。
→【参考:厚生労働省「働く女性の母性健康管理のために」】
そのため、インターネット上で見つけた「○kgまで」という数字だけを基準にするのではなく、実際の仕事内容を具体的に医師等へ伝えて相談することをおすすめします。
「0歳児を担当していて、1日に何度も子どもを床から抱き上げます」
「長時間抱っこすることがあります」
など、仕事の様子まで伝えると相談しやすくなります。
妊娠初期だからといって無理をしない
妊娠初期はまだお腹が大きくないため、
「今まで通り動けるから大丈夫」
と思ってしまうことがあります。
しかし、妊娠初期にはつわりや眠気、だるさなどによって普段より仕事がつらく感じる人もいます。
保育士の場合は、
- 子どもを抱っこする
- 床に座ったり立ったりする
- 中腰になる
- 長時間立つ
- 布団などを運ぶ
といった動作も多いため、知らないうちに疲れがたまることもあります。
「まだ妊娠初期だから頑張らないと」ではなく、今までよりつらいと感じたら、その感覚を無視しないことが大切です。
抱っこがつらいときは周囲に相談する
「抱っこしないと保育士の仕事にならない」
と思って無理をしてしまう方もいるかもしれません。
しかし、妊娠中に身体への負担を感じているのであれば、一人で抱え込まず職場へ相談しましょう。
例えば、
- 長時間の抱っこはほかの先生にお願いする
- 重い物を運ぶ仕事を代わってもらう
- 床から何度も子どもを持ち上げる仕事を減らす
など、職員同士で業務を調整できることもあります。
全部の仕事を「できない」とするのではなく、負担の大きい仕事だけ協力してもらうという考え方でもいいでしょう。



私の経験上、出産経験のある保育士さんは特に協力的な人が多いです。
妊娠初期の保育士が抱っこするときに気をつけたいこと
医師等から仕事について特別な指導を受けていなくても、
「妊娠前とまったく同じように動かなければ」
と考える必要はありません。



できる範囲で身体への負担を減らしていきましょう。
床から勢いよく抱き上げない
保育士は床にいる子どもを抱き上げることが多いですよね。
急いで腰だけを曲げて子どもを持ち上げようとすると、腰などへの負担が大きくなることがあります。
「泣いているから早く抱っこしなきゃ」
と慌てる場面もありますが、できる範囲で無理な姿勢や急な動きを避けることを意識しましょう。
長時間の抱っこを一人で抱え込まない
子どもによっては、
「抱っこから降りたくない」
「ずっと先生に抱っこしてほしい」
ということもあります。
妊娠中に長時間の抱っこがつらいと感じるなら、ほかの保育士と交代したり、座って関わったり、その子が安心できる別の方法を探したりしてみましょう。
抱っこは大切なスキンシップですが、抱っこだけが子どもを安心させる方法ではありません。
「特定の先生にばかり抱っこを求める」「抱っこからなかなか降りてくれない」と悩んでいる方は、こちらの記事も参考にしてください。
→【保育士の抱っこはどこまでOK?特定の先生ばかり求める理由と対応を見る】
「今日はつらい」と感じたら無理をしない
昨日は普通にできたことでも、今日はつらく感じることがあります。
「昨日できたから今日もできる」
ではなく、その日の体調を基準にしましょう。
仕事中に体調の変化を感じた場合は無理を続けず、必要に応じて医療機関へ相談してください。
ほかの妊婦さんや同僚と比べる必要もありません。
抱っこだけじゃない!妊娠初期の保育士が気をつけたい仕事


妊娠中の保育士さんが気になるのは「抱っこ」だと思います。
しかし、実際の保育現場を考えてみると、身体に負担がかかる仕事は抱っこだけではありません。
布団や重い荷物を運ぶ
午睡用の布団を運んだり、机や椅子を移動したり、行事の準備で荷物を運んだりすることがあります。
特に、
- 一度にたくさん運ぶ
- 床から持ち上げる
- 階段を使って運ぶ
- 何度も繰り返す
といった作業は負担になりやすいため、無理をしないようにしましょう。
中腰や床からの立ち座りを繰り返す
おむつ交換、着替え、食事介助、靴を履かせるときなど、保育士は1日の中で何度も中腰になったり立ったり座ったりします。
「抱っこを減らせば大丈夫」と考えるだけではなく、1日を通してどんな動作が自分の負担になっているのかを考えてみましょう。
長時間立ちっぱなしになる
外遊びや散歩、行事、保護者対応などで、長時間立ったままになることもあります。
体調がつらいときは、
「あと少しだから」
と無理を続けるのではなく、休憩できないか周囲へ相談してみてください。
散歩や外遊びで無理をしない
散歩や外遊びでは、急に走り出した子どもを追いかけたり、何度もしゃがんだり立ち上がったりすることがあります。
妊娠前と同じペースで動こうとせず、
「今日は少しつらい」
「走って子どもを追いかけるのが不安」
と感じる場合は、クラスの職員と役割を相談しましょう。
妊娠中の保育士は感染症にも注意しよう
保育士は日常的に多くの子どもと接するため、感染症への対策も大切です。
特に妊娠が分かったら、
「園で感染症が流行しているけれど大丈夫かな?」
と不安になることもありますよね。
妊娠中に注意が必要な感染症や対応は一律ではありません。
園内で感染症が発生した場合や不安がある場合は、自己判断だけで「大丈夫」「危険」と決めつけず、医師等へ相談しましょう。
子どもの唾液や排泄物を扱う機会が多い
保育士は、
- おむつ交換
- 鼻水を拭く
- 嘔吐物の処理
- 食事介助
- トイレ介助
など、子どもの体液や排泄物に触れる可能性のある仕事が多くあります。
妊娠中だからというだけではなく、保育現場では普段から園で定められた感染対策を適切に行うことが大切です。
園で感染症が流行したら早めに確認する
園内で感染症が発生し、
「妊娠中だけど、このまま保育に入って大丈夫かな?」
と心配になったら、自己判断せず医療機関へ相談しましょう。
その際は、
「保育士として働いている」
「園で○○という感染症が発生している」
「感染した可能性のある子どもと接触した」
など、具体的な状況を伝えると相談しやすくなります。
実際にあった「りんご病」への対応
私が働いている現場でも、りんご病(伝染性紅斑)が疑われる子どもがいたことがあります。
そのとき、その子どもの担任をしていた先生が妊娠中だったため、できるだけ直接その子どもと関わらないように職員間で配慮しました。
さらに、りんご病の子どもが在籍しているクラスから、妊娠中の先生を一時的に別のクラスへ配置する対応も行いました。
これは、妊娠中の先生の状況を考えながら、職場で相談して行った対応の一例です。
この経験で私が改めて感じたのが、りんご病は「頬が赤くなってから気をつければいい感染症ではない」ということです。
厚生労働省によると、伝染性紅斑は特徴的な発疹が現れる前の時期にウイルス排出が多く、発疹が現れる頃には感染力はほぼ消失しています。
また、妊娠中に感染した場合には胎児への感染や胎児水腫などの重篤な状態、流産のリスクとなる可能性があるため、周囲に伝染性紅斑の人がいる場合は妊婦健診の際に医師へ伝えるよう案内されています。
→【参考:厚生労働省「伝染性紅斑(りんご病)」】
つまり、
「ほっぺが赤くなった子にだけ気をつけよう」
では十分ではない可能性があるのです。
保育士は毎日たくさんの子どもと接します。
しかも、まだ何の感染症なのか分からない段階で、風邪のような症状のある子どもと接することもあります。
だからこそ、この経験を通して私は、感染症が分かってから対策するだけではなく、日頃から基本的な感染対策を続けることが大切なのだと改めて感じました。
妊娠中に園で感染症が発生した場合は、「保育士だから仕方ない」と一人で抱え込まず、職場や医師等へ相談することが大切です。
保育現場では、りんご病以外にもさまざまな感染症の子どもと関わる可能性があります。
私は現在、病児保育で働いていますが、病気の子どもを預かる際には、感染症の種類や子どもの状態などを確認しながら受け入れを判断しています。
病児保育で預かれる病気・預かれない病気については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
→【病児保育で預かれない病気は?利用できないケースと注意点を見る】
妊娠が分かったら医師等に「保育士」と伝えておく
妊婦健診などでは、自分が保育士として働いていることも伝えておくとよいでしょう。
保育士は、
- 子どもを何度も抱っこする
- 長時間立つ
- 中腰になる
- 子どもの排泄物などを扱う
- 多くの子どもと接する
という特徴のある仕事です。
妊娠したことは保育園にいつ伝える?


妊娠が分かると、
「まだ妊娠初期だから職場には言いたくない」
「でも抱っこを減らしてもらうなら伝えないと……」
と悩みますよね。
妊娠をいつ職場へ伝えるかは、それぞれの状況によって異なります。
ただし、仕事内容への配慮が必要な場合は、早めに園長や主任など必要な立場の人へ相談することも検討しましょう。
仕事への配慮が必要なら早めに相談する
つわりが強かったり、抱っこなどの仕事について医師等から指導を受けたりしている場合は、職場へ相談しなければ業務を調整することが難しい場合があります。
例えば、
「長時間の抱っこを減らしたい」
「重い物を運ぶ仕事を代わってほしい」
「休憩を取りたい」
といった場合です。
誰まで伝えるのか相談してもいい
妊娠初期は、
「まだほかの先生には知られたくない」
という方もいると思います。
その場合は上司へ、
「まだ初期なので、ほかの職員へ伝える時期について相談したいです」
と伝える方法もあります。
ただし、実際に業務を調整するためには、一緒に働く職員への共有が必要になる場合もあります。
どの範囲まで伝える必要があるのかも含めて相談してみましょう。
妊娠中の仕事がつらいときは「母健連絡カード」も知っておこう
妊娠中に仕事を続けていて、
「医師から仕事を減らすように言われたけれど、園へどう説明すればいいの?」
と困ることがあります。
そんなときに知っておきたいのが、母性健康管理指導事項連絡カード(母健連絡カード)です。
母健連絡カードとは?
母健連絡カードは、妊娠中や出産後の女性労働者が、医師等から受けた健康上の指導内容を事業主へ伝えるために利用できるものです。
厚生労働省では、母健連絡カードが提出された場合、事業主はその記載内容に応じて適切な措置を講じる必要があると案内しています。
→【外部リンク:厚生労働省「女性労働者の母性健康管理等について」】
「自分から園長へうまく説明できない」
という場合にも、医師等の指導内容を職場へ伝える手段になります。
保育士なら仕事内容を具体的に医師等へ伝える
医師等へ相談するときは、
「保育士です」
だけで終わらせず、
「0歳児クラスで1日に何度も抱っこします」
「布団を運ぶ仕事があります」
「長時間立っていることがあります」
「床への立ち座りが多いです」
など、仕事内容を具体的に伝えてみましょう。
仕事内容が分からなければ、どの作業が負担になっているのか判断しづらい場合があります。
「仕事を休んだ方がいいですか?」
だけではなく、
「このような仕事をしているのですが、どのような配慮が必要でしょうか?」
と相談するとよいでしょう。
妊娠中は軽易な業務への転換を請求できる
妊娠中の女性が請求した場合、労働基準法では事業主に他の軽易な業務へ転換させることを定めています。
また、医師等から仕事について指導を受けた場合には、その指導を守れるよう事業主が必要な措置を講じる仕組みがあります。
「妊娠したのは自分だから全部我慢しなければ」
と考える必要はありません。
妊娠中でも保育士を無理なく続ける5つのコツ
妊娠したからといって、すぐに保育士を辞めなければならないわけではありません。
一方で、妊娠前とまったく同じ働き方を続けることだけが正解でもありません。
1.「できるか」ではなく「負担が大きくないか」で考える
1回ならできても、1日に何度も繰り返すとつらい仕事もあります。
「できるからやる」だけではなく、
「今の自分にとって負担が大きくないか」
という視点でも考えてみましょう。
2.つらい仕事を具体的に伝える
職場へ相談するときは、
「妊娠したので仕事を減らしてください」
だけではなく、
「長時間の抱っこがつらいです」
「布団を運ぶ仕事を代わってほしいです」
など、負担になっている仕事を具体的に伝えましょう。
3.体調のいい日を基準にしない
昨日できたからといって、今日も同じようにできるとは限りません。
「昨日できたんだから今日も頑張らないと」
ではなく、その日の身体の状態を基準にしましょう。
4.周囲に頼れるところは頼る
自分ができる仕事は行い、負担の大きい仕事だけ周囲にお願いする。
そんな働き方でもいいと思います。
一人で無理を続けることを前提にせず、必要なところでは周囲に相談しましょう。
5.医師等と職場の両方に相談する
「抱っこを続けて大丈夫かな?」
「この働き方でいいのかな?」
と不安なときは、自分だけで判断しないことが大切です。
医師等には実際の仕事内容を伝え、職場には現在の体調や必要な配慮を伝えましょう。
医師等から具体的な指導を受けた場合は、母健連絡カードを利用して職場へ伝える方法もあります。
妊娠中に今の保育園で働き続けるのがつらいと感じたら
妊娠中は、子どもの抱っこだけでなく、立ち仕事や中腰、外遊び、何度も繰り返す立ち座りなど、これまで普通にできていた仕事がつらく感じることがあります。
さらに、
「体調が悪くても休みにくい」
「抱っこを減らしてほしいと言いづらい」
「ほかの先生に迷惑をかけているようで申し訳ない」
と、身体だけでなく気持ちの面でも負担を感じてしまうことがあるかもしれません。
「抱っこだけではなく、保育士の仕事そのものがきつくなってきた……」
と感じている方は、こちらの記事も参考にしてください。
妊娠中の保育士がつらいと感じやすい理由や、無理なく仕事を続けるための対処法を詳しく紹介しています。
→【妊婦の保育士はきつい?妊娠中の仕事がつらいときの対処法を見る】
まずは今の職場で仕事を調整できないか相談する
仕事がつらいと感じても、すぐに「保育士を辞めるしかない」と考える必要はありません。
まずは、
- 長時間の抱っこを交代してもらう
- 布団や重い物を運ぶ仕事を代わってもらう
- 外遊びや散歩での役割を調整してもらう
- 体調が悪いときに休憩できるよう相談する
など、今の職場で負担を減らせないか相談してみましょう。
「妊娠したので仕事を減らしてください」と漠然と伝えるより、
「長時間の抱っこがつらいです」
「布団を運ぶ作業に負担を感じています」
など、何がつらいのかを具体的に伝えると、職場側も対応を考えやすくなります。
また、医師等から仕事について指導を受けた場合は、母健連絡カードを利用して職場へ伝える方法もあります。
一人で我慢することを前提にせず、まずは今の職場で無理なく働ける方法を探してみましょう。
産休・育休後の働き方まで考えてみる
妊娠中は目の前の仕事をこなすだけで精いっぱいになり、
「出産後のことまで考えられない」
という方もいると思います。
しかし、少し余裕があるときには、産休・育休から復帰したあとの働き方についても考えてみるとよいでしょう。
例えば、
「子育てをしながら今と同じ勤務時間で働けそうか」
「急な休みに対応してもらえそうか」
「残業や持ち帰り仕事が多すぎないか」
「通勤時間は負担にならないか」
「職場に子育て中の保育士がいるか」
などです。
妊娠中に感じている働きにくさが一時的なものであれば、業務を調整してもらうことで解決できる可能性があります。
一方、
「妊娠する前から働き方に悩んでいた」
「妊娠して初めて、今の職場では子育てと仕事の両立が難しそうだと気づいた」
という場合は、今後の働き方そのものを考えるきっかけになるかもしれません。
相談しても働き方を変えてもらえない場合もある
職場へ相談すれば、必ず自分の希望通りの働き方になるとは限りません。
人員配置などの事情もあり、
「抱っこを減らしてほしいと相談したけれど、なかなか難しい」
「体調が悪くても休みにくい雰囲気がある」
「妊娠中でも以前と同じような働き方を求められる」
と悩むこともあるかもしれません。
まずは医師等へ相談し、必要な配慮について職場と話し合うことが大切です。
そのうえで、
「この園で産休・育休後も長く働き続けられるだろうか?」
という視点から、現在の職場を見直してみてもよいでしょう。
今すぐ転職しなくても「ほかの職場を知る」という選択肢もある
職場へ相談したり、利用できる制度を確認したりしても、
「今の園では妊娠中も安心して働くのが難しい」
「産休・育休から復帰したあとも、この働き方を続けられるか不安」
と感じることもあるかもしれません。
だからといって、妊娠中に焦って転職を決める必要はありません。
まずは今の職場で利用できる制度や働き方を確認したうえで、
「ほかにはどんな働き方があるのかな?」
「もっと無理なく働ける保育園はあるのかな?」
と情報を集めておくだけでもいいと思います。
保育士の求人には、勤務時間や休日、通勤時間、仕事内容など、さまざまな条件の職場があります。
今の園だけを基準にすると、
「保育士を続けるなら、この働き方を我慢するしかない」
と思ってしまうかもしれません。
しかし、ほかの求人を見てみることで、
「こんな働き方もあるんだ」
と気づけることもあります。
「今すぐ転職するかは決めていないけれど、今後のためにほかの職場も見てみたい」という方は、保育士向け転職サイトの特徴や選び方をこちらの記事で比較しています。



妊娠中は、これからの働き方について考えるきっかけにもなります。
今すぐ答えを出そうとせず、まずは身体を優先しながら、「今の職場で働き続ける」「働き方を調整する」「将来的に職場を変える」など、自分に合った選択肢を少しずつ考えていきましょう。
妊娠初期の保育士の抱っこに関するよくある質問



みんなの疑問にお答えするぞい。
妊娠初期なら子どもを抱っこしても大丈夫ですか?
妊娠中の体調や妊娠経過、仕事内容は一人ひとり異なるため、一律に「大丈夫」とは判断できません。
特に保育士の場合は、何度も抱っこしたり長時間抱っこしたりすることがあります。
不安がある場合は、実際の仕事内容を医師等へ伝えて相談しましょう。
妊娠中は何kgまで抱っこしていいですか?
「○kgまでなら誰でも大丈夫」と単純に考えるのはおすすめできません。
子どもの体重だけでなく、持ち上げる姿勢、回数、抱っこする時間、その日の体調などによっても負担は変わります。
インターネット上の数字だけを基準にせず、自分の仕事内容と妊娠経過について医師等へ相談してください。
妊娠初期でも0歳児クラスを担当できますか?
妊娠しているという理由だけで、一律に「0歳児クラスは担当できない」と判断することはできません。
ただし、0歳児クラスでは抱っこやおむつ交換、床への立ち座りなどが多くなることがあります。
負担を感じている場合や医師等から仕事について指導を受けた場合は、園長や主任などへ相談しましょう。
妊娠したことはすぐ園長に伝えた方がいいですか?
伝える時期は個々の状況によって異なります。
ただし、体調不良がある場合や仕事内容の調整が必要な場合、医師等から仕事について指導を受けている場合は、早めに必要な立場の人へ相談することを検討しましょう。
園でりんご病が出たらどうすればいいですか?
妊娠中または妊娠の可能性があり、周囲に伝染性紅斑の人がいる場合、厚生労働省は妊婦健診の際に医師へ伝えるよう案内しています。
自分だけで「感染していないから大丈夫」と判断せず、接触状況などを医師へ伝えて相談しましょう。
妊娠中の抱っこがつらいときはどうすればいいですか?
一人で無理を続けず、まず職場へ相談しましょう。
長時間の抱っこを交代してもらう、負担の大きい仕事を調整してもらうなど、職場で工夫できることもあります。
医師等から指導を受けた場合は、母健連絡カードを利用して職場へ伝える方法もあります。
まとめ:妊娠初期の抱っこは無理せず、体調に合わせて働こう


保育士にとって子どもの抱っこは日常的な仕事です。
だからこそ妊娠が分かると、
「今まで通り抱っこしていいのかな?」
「子どもを抱っこしないなんて無理では?」
と不安になりますよね。
しかし、妊娠中の身体の状態や妊娠経過には個人差があります。
「妊娠初期だから大丈夫」
「○kgまでなら大丈夫」
と一律に判断するのではなく、自分の体調や実際の仕事内容をもとに考えることが大切です。
また、保育士が気をつけたいのは抱っこだけではありません。
布団や荷物を運ぶ、中腰になる、何度も立ったり座ったりする、長時間立つなど、保育の仕事には身体への負担になりやすい動作があります。
そして、今回紹介したりんご病のように、妊娠中は感染症についても注意しておきたいところです。
できる仕事はする。
負担が大きい仕事は相談する。
不安なことは医師等へ確認する。
という考え方で働いていきましょう。
妊娠中も安心して仕事を続けるために、自分一人で頑張りすぎず、必要なところでは周囲の力を借りながら無理のない働き方を考えていくことが大切です。









