
少子化が進んだら、保育士は将来余るの?



子どもが減っているのに、このまま保育士を続けて大丈夫?



今から保育士を目指しても仕事はあるのかな……



そんな不安を感じていませんか?
子どもの数が減っているというニュースを見ると、
「子どもが減る=保育園が減る=保育士も必要なくなる」
と考えてしまいますよね。
私自身、30代から保育士になり、幼稚園での勤務を経て、現在は病児保育で働いています。
実際に保育の仕事をしていると、保育士の働く場所は一般的な保育園だけではないと感じます。
結論からいうと、少子化によって保育士の需要が変化していく可能性はありますが、「将来、保育士が必要なくなる」と単純に考える必要はありません。
これからは「保育士が足りないから、とにかく人数を増やす」という時代から、地域ごとの保育ニーズに対応しながら、保育の質や多様な子育て支援を充実させていく方向へ変わっていくと考えられます。
そのため大切なのは、
「保育士は余るのか?」
だけを心配することではなく、
「これからどんな保育士が必要とされるのか」
を知っておくことです。
この記事では、保育士が将来余ると言われる理由から、少子化によって保育の仕事がどう変わっていくのか、これからも保育士として働き続けるために考えておきたいことまでわかりやすく紹介します。
保育士は将来余る?少子化で仕事はなくなるの?


「保育士は将来余る」と聞くと、保育士という仕事そのものがなくなるように感じてしまいます。
しかし、実際はそこまで単純ではありません。
子どもの数が減れば保育需要に影響する一方で、保育士に求められる役割も変化しているからです。
少子化によって保育需要が減る地域はある
保育士の将来を考えるうえで、少子化の影響を無視することはできません。
子どもの数が減れば、当然ながら保育施設を利用する子どもの数にも影響します。
特に人口減少が進む地域では、今後、園児の確保が難しくなったり、地域の保育施設のあり方が見直されたりする可能性があります。
そのため、
「少子化でも保育士は絶対に余らない」
と言い切るのも正確ではありません。
これからは、全国一律ではなく、地域によって保育士の需要に差が出てくることを考えておく必要があります。



都市部や地方では保育士の需要が違うこともあるぞよ!
「待機児童を減らす」だけの時代から変わってきている
これまでの保育政策では、待機児童の解消に向けて保育の受け皿を増やすことが大きな課題でした。
しかし現在は、待機児童対策だけでなく、
- 地域のニーズに応じた保育体制
- 保育の質の向上
- 職員配置の改善
- 多様な保育ニーズへの対応
- 子育て家庭への支援
- 保育人材の確保
なども重視されるようになっています。
つまり、
「子どもの人数に合わせて保育園を増やす」という考え方から、「必要な地域に必要な保育を届ける」方向へ変化している
と考えるとわかりやすいでしょう。



これから保育士に求められるのは、単純な「人数」だけではなくなっていきそうです。
保育士が一斉に余るとは考えにくい
少子化が進んだからといって、ある日突然、全国の保育士が余るわけではありません。
なぜなら、保育士の需要は、
- 子どもの数
- 地域
- 保育施設の種類
- 職員配置
- 保護者の働き方
- 地域の子育て支援ニーズ
など、さまざまな要素によって変わるからです。
これからは、
「保育士は余る・余らない」
という二択ではなく、
「どこで、どんな保育士が必要とされるのかが変わっていく」
と考えた方がよいでしょう。
保育士の将来性を考えるうえでは、今後の需要だけでなく、給与や待遇がどう変わっていくのかも気になるところです。
「保育士の給料はこれから上がるの?」と疑問に感じている方は、2026年度の処遇改善や今後の給与の見通しについて、こちらの記事も参考にしてください。
→【保育士の給料は2026年に上がる?今後いくら増えるのか処遇改善を解説】
少子化でも保育士の仕事がなくなるとは限らない理由


子どもの数が減るなら、
「やっぱり保育士の仕事も減るんじゃないの?」
と思いますよね。
確かに、これまでとまったく同じ需要が続くとは限りません。
一方で、保育士資格を持つ人が必要とされる場所は、一般的な保育園だけではありません。
より手厚い保育が求められている
保育の質を高めるためには、保育士一人が多くの子どもを見るのではなく、職員が余裕を持って子どもと関われる環境が重要です。
子どもの人数だけを見れば減っていても、
「子どもが減ったから、その分だけ保育士も減らせばいい」
とは単純になりません。
安全に配慮しながら、一人ひとりの発達や気持ちに合わせた保育を行うためには、適切な職員配置が必要だからです。
私自身も保育現場で働いてきて感じるのは、人数に余裕があることは、保育士の働きやすさだけでなく、子どもと丁寧に関わることにもつながるということです。
保育士が活躍する場所は保育園だけではない
保育士資格を活かせる場所には、さまざまな選択肢があります。
たとえば、
- 認定こども園
- 小規模保育
- 病児保育
- 一時預かり
- 児童発達支援
- 放課後等デイサービス
- 乳児院
- 児童養護施設
などがあります。
特にこれからは、障害のある子どもや医療的ケアが必要な子どもへの支援、病児保育、一時預かりなど、多様なニーズに対応する保育も重要になっていきます。



私自身も現在は病児保育で働いています。
保育士になった当初は幼稚園で働いていたので、当時の私からすると、今の働き方は想像していませんでした。
でも実際には、保育士資格を活かせる場所は一つではありません。
「今働いている保育園の求人が減ったら、もう保育士として働けない」
と考える必要はないと思います。
子育て家庭を支える役割も広がっている
これからの保育は、「保育園に通っている子どもだけ」を支えるものではありません。
地域の子どもや子育て家庭を支援する役割も重視されています。
子育てに不安を抱える家庭への支援や、一時的に保育を必要とする家庭への支援など、保育士の専門性が活かせる場面はあります。
そのため、
「出生数が減った=保育士の仕事も同じ割合で減る」
とは限りません。
これからは、保育園でクラス担任をする以外にも保育士資格を活かす視点が、より重要になってくるでしょう。
AIやICTで保育士はいらなくなる?
AIやICTの普及を見て、
「そのうち保育士もAIに仕事を奪われるのでは?」
と心配する人もいるかもしれません。
確かに、
- 登降園管理
- 書類作成の補助
- 保護者への連絡
- 写真管理
- シフト管理
など、ICTによって効率化できる業務はあります。
しかし、子どもの表情を見て「今日はいつもと違う」と気づいたり、泣いている子どもの気持ちを受け止めたり、保護者の不安に寄り添ったりする仕事まで、単純に機械へ置き換えられるものではありません。
むしろICTを活用して事務負担を減らし、保育士が子どもと向き合う時間を確保するという考え方が重要になっています。
これからは「AIに負けない保育士」ではなく、必要な技術を上手に使いながら、人にしかできない保育を大切にできる保育士が求められていくのではないでしょうか。
将来も必要とされる保育士になるには?


「保育士の仕事がすぐになくなるわけではない」とわかっても、
「じゃあ私は何をすればいいの?」
と思いますよね。
将来への不安を小さくするには、「需要がなくならないことを願う」よりも、自分の選択肢を増やしておくことが大切です。
得意分野を一つ増やしておく
すべてができる保育士を目指す必要はありません。
それよりも、
「乳児保育なら経験がある」
「発達が気になる子への関わりを学んでいる」
「保護者対応が得意」
「病児保育の経験がある」
など、自分なりの強みを増やしていくことが大切です。
私自身も、最初から病児保育を専門にしていたわけではありません。
保育士として働きながら経験を重ね、現在の働き方につながっています。
保育士としてのキャリアは、一つの園で同じ仕事を続けるだけではありません。
発達支援について学ぶ
保育現場では、一人ひとりの発達や特性に合わせた関わりが求められる場面があります。
「どうしてこの子は集団活動に入りにくいのだろう」
「どんな声かけなら伝わりやすいだろう」
と考えながら保育する力は、さまざまな現場で役立ちます。
児童発達支援など、保育士資格や保育経験を活かせる仕事へ興味がある場合にも、発達支援について学んでおくことは選択肢を広げることにつながります。



需要はどんどん増えてるケロ~
保護者支援の力を身につける
保育士は子どもだけを見る仕事ではありません。
保護者と一緒に子どもの成長を支えることも大切な役割です。
子どもの様子をわかりやすく伝える。
保護者の話を聞く。
心配なことがあれば必要な支援につなげる。
こうした力は、保育園だけでなく、さまざまな子育て支援の場でも活かせます。
経験年数を重ねるほど身につけやすい部分でもあるため、
「若い保育士じゃないと将来不利なのでは?」
と心配しすぎる必要はありません。
これまでの経験そのものが強みになることもあります。
一つの働き方だけにこだわらない
「保育士=認可保育園の正社員」
だけで考えると、選択肢は狭くなります。
病児保育や発達支援などへ移る方法もあれば、保育士資格や経験を活かして別の仕事に挑戦する方法もあります。
大切なのは、
「今の職場でずっと働けるか」ではなく、「今の職場を離れても自分には選択肢があるか」
という視点です。
保育士として身につけた経験は、保育業界だけでしか使えないものではありません。
コミュニケーション力や観察力、臨機応変に対応する力など、異業種への転職で活かせる経験もあります。
「もし将来、保育士以外の仕事をしたくなったら?」と不安な方は、こちらの記事も参考にしてください。
→【保育士から転職するときの強み9選|異業種で評価されるスキル】
保育士の将来が不安なときに確認しておきたいこと
「保育士が余るかもしれない」という不安の中には、
「今の職場でこのまま働き続けて大丈夫なのかな」
という気持ちが隠れていることもあります。
将来が不安なら、漠然と悩み続けるのではなく、今の働き方を一度整理してみましょう。
自分の地域にどんな求人があるか確認する
保育士の需要は全国一律ではありません。
そのため、全国的なニュースだけを見て不安になるよりも、
自分が働きたい地域にどんな求人があるのか
を確認する方が参考になります。
求人を見るときは求人数だけでなく、
- どんな施設が募集しているか
- 給与
- 年間休日
- 残業
- 福利厚生
- 仕事内容
なども確認してみましょう。
「保育園しかないと思っていたけれど、こんな働き方もあるんだ」
と気づくこともあります。
今の職場と「保育士という仕事」を分けて考える
今の職場に将来性を感じられないからといって、
「保育士には将来性がない」
とは限りません。
給与が上がらない。
人手不足で休めない。
毎日残業している。
人間関係がつらい。
こうした悩みは、「保育士という資格」の問題ではなく、今の職場環境によるものかもしれません。
将来に不安を感じたときは、
「私は保育士を辞めたいのか、それとも今の職場を変えたいのか」
を一度考えてみてください。
ここを分けるだけでも、次に取る行動が見えやすくなります。
将来が不安なら転職市場を知っておく
転職は、「今すぐ仕事を辞める人」だけが考えるものではありません。
今の自分の経験で、
「どんな求人に応募できるのか」
「どのくらいの条件の職場があるのか」
を知っておくことも、将来への備えになります。
特に少子化が気になっているなら、今後も求人が期待できる地域や、自分の経験を活かせる施設について情報を集めておくと安心です。
自分だけでは探しにくい場合は、保育士向けの転職サービスで求人を比較する方法もあります。
サービスごとの特徴や選び方については、別の記事で比較しています。
今すぐ転職する必要はありません。
まずは、
「今の職場以外にも働ける場所がある」
と知っておくだけでも、将来への不安は少し変わってくると思います。
まとめ:|保育士は「余る」より働き方が変わっていく


少子化が進んでいる以上、保育業界もこれまでとまったく同じではいられません。
人口が減っている地域では保育需要が縮小する可能性があり、施設のあり方が変わっていくことも考えられます。
だからといって、
「少子化=保育士の仕事がなくなる」
と考えるのも早いでしょう。
これからは、保育の量だけでなく質も重視され、病児保育や発達支援、一時預かり、地域の子育て支援など、さまざまなニーズに対応することが求められていきます。
私自身も、保育士になった当初と現在では働く場所が変わり、今は病児保育で資格を活かしています。
一つの園や一つの働き方だけを見て、
「保育士には将来性がない」
と決める必要はありません。
これから大切なのは、
「保育士が余るかどうか」を心配し続けることより、環境が変わっても働ける選択肢を持っておくこと。
発達支援を学ぶ。
保護者対応の力を身につける。
病児保育など別の分野を知る。
自分の地域の求人を確認する。
できることから少しずつ始めれば十分です。
「このまま保育士を続けて大丈夫かな」と不安になったときこそ、自分の経験や資格をどこで活かせるのか、一度広い視点で考えてみてください。









