30代で保育士デビューをして、現在小児科で病児保育をしている保育士「かもん」です。
毎日の保育業務に追われて
「少し違う働き方をしてみたい」
「もっと寄り添える保育がしたい」
と感じていませんか?
そんな保育士さんに今、注目されているのが病児保育士という働き方です。
この記事はこんな人におすすめ!
- 病児保育士という仕事に興味がある
- 保育園での集団保育に疲れ気味…
- 一人ひとりの子どもと、もっと深く関わりたい
- 転職やキャリアチェンジを検討している保育士さん
この記事を読むとわかること
- 病児保育士とはどんな仕事なのか
- 病児保育士になるために資格は必要か?
- 実際の働き方・1日の流れ
- 自分に向いているかどうかの見極めポイント
この記事では、病児保育士という働き方のリアルをわかりやすくお伝えします。
保育士かもん現役の病児保育士の経験をもとにお答えします!
「これからのキャリア、どうしよう?」と悩んでいる方のヒントになれば嬉しいです!
病児保育士とは?通常の保育との違い【わかりやすく解説】


「病児保育士って聞いたことはあるけど、実際どんな仕事?」
と感じている方も多いのではないでしょうか。
ここでは、病児保育士の基本的な役割から、通常の保育との違いまで、保育士さん目線でわかりやすくご紹介します。
病児保育とは?その役割と背景
病児保育とは、病気の子どもや病気回復期の子どもを一時的に預かり、家庭の代わりにケアを行う保育サービスです。
利用される主な理由は、「子どもが熱を出して保育園に行けないけど、親は仕事を休めない」といった状況。
こうしたニーズの高まりから、自治体や医療機関、民間サービスが提供する病児保育の場が年々増えており、それに伴って病児保育士という専門職の存在も注目されるようになっています。
実際に利用した人に多い理由
- 子供の発熱・体調不良
- 骨折
- 斜視手術後・頭部外傷などで安静のため
- マイコプラズマ・百日咳・おたふくかぜ・などの検査結果待ち中で登園できない
- 熱はないが倦怠感がある



いろいろな理由で利用されています!
病児保育が求められる背景
- 共働き家庭の増加
- 保育園での「発熱・体調不良時の登園制限」の厳格化
- 祖父母などに頼れない家庭の増加
つまり、「子どもの看病」と「働く親のサポート」を両立させる存在として、病児保育士はとても大切な役割を果たしています。



病児保育の需要が年々高まっているため、自治体主導で実施施設がどんどん増えてるんじゃ。
通常保育との違いとは?
保育士としてすでに働いている方にとっては、
「ふだんの保育と何が違うの?」
が、一番気になるポイントですよね。
以下に、通常保育と病児保育の違いをまとめてみました。
| 項目 | 通常保育 | 病児保育 |
|---|---|---|
| 対象 | 健康な子ども | 発熱・風邪・感染症などの子ども |
| 保育の中心 | 集団活動・遊び | 安静・個別対応 |
| 人数 | クラス単位(10〜20人) | 少人数または1対1対応 |
| ケア内容 | 日常的な身の回りの支援 | 医療的配慮を伴うケア(投薬介助など) |
| 必要なスキル | 保育全般・発達理解 | 保育・健康観察・応急対応・保護者連携 |
通常の保育では「集団をまとめる力」や「発達に応じた関わり」が求められますが。
病児保育ではそれよりも、体調に配慮した細やかなケアと安心感を与える関わりが求められます。



とはいえ、さまざまな年齢で、毎日違う子供の保育をするには、それなりの保育スキルが必要です。
病児保育で受け入れる年齢は各施設ごとに違っていて、小さければ0歳児から受け入れるところもあります。
大きい子では小学6年生まで受け入れる場合もあり、対応する子どもの年齢の幅は広くなります。



以下が実際の病児保育で行う仕事内容の例です。
- 受け入れ
- 保育
- 保護者対応
- 医師や看護師との連携
- 服薬
- 排泄介助
- 食事介助
- お昼寝の見守り・介助
- 各症状に対する看護
- 記録表作成
- 清掃・消毒
- 壁面作り など
病児保育の種類(施設型・訪問型)と特徴
病児保育には主に以下の2つの形態があります。
それぞれにメリット・デメリットがあるので、自分に合ったスタイルを選ぶのがポイントです。
施設型病児保育
保育園、病院、クリニックなどに併設された専用ルームで保育を行います。
特徴:
- 医師や看護師が近くにいて安心
- 保育士数名で複数人を担当(2〜6人程度)
- 施設によっては感染症対策が徹底されている
向いている人
- チームで働くのが好きな人
- 医療との連携を重視したい人
訪問型病児保育(在宅型)
保育士が家庭に訪問し、子ども1人に対してマンツーマンで保育を行うスタイル。
特徴:
- 子どもや家庭の状況に柔軟に対応できる
- 1人の子にじっくり関われる
- 自宅での保育なのでリラックスしやすい
向いている人:
- 落ち着いた保育がしたい人
- 家庭的な雰囲気で子どもと関わりたい人



訪問型の病児保育は、報酬が高い傾向があるケロ☆


病児保育士に資格は必要?必要なスキルとは【未経験でも目指せる?】


「病児保育士って名乗るには、特別な資格がいるの?」
「自分は保育士の資格しかないけど、大丈夫?」
そんな疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
ここでは、病児保育士になるために必要な資格や、あると有利な民間資格、求められるスキルや人物像について詳しく解説していきます。



病児保育士ってどうやってなるの?



そんな疑問にお答えします。
病児保育士に「特別な国家資格」は必要ない!
まず安心してほしいのが、「病児保育士」という国家資格は存在しないということです。
つまり、現在保育士資格を持っている方なら、基本的に病児保育の現場で働くことが可能です。
✅ 必須資格は「保育士資格」
病児保育士として働くには、ほとんどの施設や事業者で以下の資格が求められます。
- 保育士資格(国家資格)
この保育士資格があれば、病児保育の求人に応募できるケースがほとんどです。
保育士資格に加えて、施設によっては以下のような資格や研修修了が「歓迎条件」として記載されていることがあります。
✅ あれば有利な資格・スキル
- 看護師・准看護師資格(※特に医療施設併設の病児保育室など)
- 子育て支援員(地域型保育事業で役立つ)
- 救命講習・応急手当講習修了
- 病児保育に関する民間資格(次で紹介)



実際には子育て経験ありの人も重宝されます。



子供の病気の知識がある程度は身についてるケロ!
スキルアップにおすすめの民間資格
病児保育は専門性が高い分野。
「現場に出る前に勉強しておきたい」
「未経験で不安…」
という方には、病児保育に関連する民間資格の取得がおすすめです。
以下に代表的な資格を紹介します。
① 認定病児保育スペシャリスト((財)日本病児保育協会)
- 対応力・観察力・衛生管理・応急処置など、病児保育に必要なスキルを総合的に学べる
- 訪問型病児保育に特化したカリキュラム
- オンラインで受講・試験可能
こんな人におすすめ:
- 訪問型病児保育をやってみたい方
- 未経験から病児保育の基礎を身につけたい方
② 認定病児保育専門士(一般社団法人 全国病児保育協議会)
- 病児・病後児保育に関する唯一の全国規模の専門資格
- 実務経験を持つ保育士・看護師・保健師などを対象に、研修・筆記試験を通じて認定される
- 保育・看護・医療・心理など、幅広い専門知識を総合的に学べる
- 全国の病児保育施設で「専門性の証」として高く評価されている
こんな人におすすめ:
- 病児保育を本格的に専門職として極めたい方
- すでに病児保育に従事しており、ステップアップを目指す方
③JADP認定チャイルドケアオブザーバー(NPO法人 新保育学会)
- 子どもの健康・心のケア・感染症予防など幅広く学べる
- 通信教育形式で、保育士・子育て支援員にも人気
- 日常保育でも活かせる内容で、スキマ時間に学習可能
こんな人におすすめ:
- 保育士として働きながらスキルアップしたい方
- 医療的な知識に自信がないけれど学びたい方
④ その他に役立つ資格・講習
- 小児救急救命講習(消防署・自治体で実施)
- 感染症予防研修
- 栄養・アレルギー対応講習



どれも日々の業務に直結する内容で、保護者や医療従事者からの信頼度アップにもつながるんじゃ!
病児保育士と病棟保育士の違い


病棟保育士と病児保育士、何だか似てますよね。
病児保育士は、病気の子どもを保護者に代わって一時的に預かり、看護・保育をする保育士です。
病棟保育士は、病院などの医療機関で働く保育士で、 病気やケガで入院中の子どもの保育を担当します。 小児病棟での勤務が一般的で、0~18歳くらいまでが対象年齢です。
病児保育は、発熱や感染症など、入院する程度ではない子どものお預かりが原則です。
病棟保育は、入院しているお子さんの保育をします。
病児保育は毎日違う子供たちの保育をすることもありますが、病棟保育は入院中の子どもの保育を担当するので、長期にわたって同じ子どもにかかわることもあります。
似ているようですが、病児保育は毎日慣れない子どもの保育をすることが多いので、柔軟性のある対応が必要になります。
また、病棟保育士は入院中の子どもの精神的ケアや保護者の不安を軽減するうえでも重要な役割があります。



どちらも病気の子どもや保護者に寄り添った保育をする必要があります。
病児保育士の待遇


病児保育士のお給料ですが、だいたい一般の保育園勤務の場合と同じくらいか、もう少しお給料が良い傾向にあります。
病院の直接雇用の場合は、病院の条件に沿ったお給料やボーナスになるため、保育園よりもお給料の面では優遇されていることが多いです。
また行事で休日出勤があったり残業がある保育園とは違って、休日は固定で残業もないため、拘束される時間は少なく済むのが特徴です。
病児保育士になるメリット


病児保育士のメリットは以下の通りです。
- 保護者関係のストレスが少ない
- 残業や持ち帰りの仕事がない
- ピアノを弾く必要がない
- 行事がないため準備や休日出勤がない
- 体力的な負担が少ない
- 育児の経験が生かせる



ひとつずつ説明していきますね!
保護者関係のストレスが少ない
保育園や託児所などでは、毎日特定の子どもの保育を担当することが多いです。
そのため、保護者との関係も濃いものとなりやすいです。
保育園や幼稚園では行事や発表会などがあり、代表決めや配役で保護者が介入してきたり、園生活の指導をする中で保護者と摩擦が生じたりしてしまうこともあります。



保育士の仕事の中で、保護者対応はかなり細やかな配慮が必要!
その点、病児保育では「病気の子ども」限定でお預かりします。
その期間も1日~数日が大多数。
お預かりしている間は、体調の回復をはかるためとにかく安静に過ごします。
保護者もその点は理解して預けていますので、保育士に対しても高圧的に出てきたり無理難題を言ってくる人はほぼいません。
仕事のうえで保護者との関係に頭を悩ませることはほとんどないといっていいと思います。
残業や持ち帰りの仕事がない
病児保育では、行事や発表会などはありません。
参観日の準備や子ども1人ずつの要録の作成などもありません。
そのため、就業時間後に残って作業をすることや、自宅に持ち帰ってする仕事はほぼないです。
園便りを作ったり保護者対応なども必要ないため、保育園などと比べると仕事のうえでの時間的な負担は軽いものになると思います。
ピアノを弾く必要がない
病児保育では、歌を歌ったりお遊戯をする機会はありません。
そのため仕事でピアノを弾く必要はありません。
ピアノの練習に休日を費やす必要もなく、ピアノが苦手な保育士さんにとってはかなりの負担減です!



ダンスや体操なんかも必要ないケロ。
安静に過ごすことが大切ケロよ~~
行事がないため準備や休日出勤がない
病児保育では行事などはありません。
そのため、休日に出勤して行事を行ったり前日に夜遅くまで準備する必要はありません。
年間を通して行事の準備や子どもたちの指導などがないので、毎日お預かりしている子供たちにじっくり向き合い寄り添うことができます。



保育園では忙しすぎて子どもたちとゆっくり関われなかったという保育士さんが多いです。1人ずつに丁寧に目を向けられる点では病児保育は最適な職場です!
体力的な負担が少ない
病児保育では、外に出て散歩をしたり外遊びをすることはありません。
夏の風物詩であるプール遊びも、病児保育では行われません。
そういう点では、40代や50代の体力が以前より落ちてきた保育士さんにもおススメしやすい職場です。
育児の経験が生かせる
病児保育士の求人によくみられる条件として、「保育士経験〇年必要」というものがあります。
この理由としては以下の点が挙げられます。
- 毎日違う子どもの保育をする必要がある
- 体調の悪い子どもは普段よりぐずることが多いため、保育士としての力量が問われる
- 嘔吐や下痢などの対応に抵抗がないことが必須
元気な状態の子どもとは違って、体調が悪い時に慣れない場所に預けられた子どもは不安でいっぱいです。
それはもう、泣きます!
そんな時に子どもの対応に慣れていることが、病児保育では重要になります。
そのため、子育てをした経験がある人は、仮に保育士としての実務経験がなかったとしても子どもの対応と病気の時の介助の経験を考慮されて採用されることもあります。
病児保育士のデメリットとは?


病児保育士のデメリットは以下の通りです。
- 嘔吐や下痢などの処理の機会が多い
- 病気をもらうリスクが高い
- ぐずる子どもの対応が多い
- 子どもの成長に立ち会えない



こちらもひとつずつ説明していきますね
嘔吐や下痢などの処理の機会が多い
病児保育では、嘔吐や下痢の症状のある子どももお預かりします。
そのため、必然的に嘔吐や下痢の処理を保育士がする機会は多くなります。
嘔吐物や排せつ物の処理が苦手な人は避けておいたほうが良いでしょう。
病気をもらうリスクが高い
病児保育でお預かりする子どもは、何らかの病気にかかってきています。
小さい子どもはマスクをつけることができません。
そのうえ、慣れない場所で体調も悪いとなると、とにかくぐずる子が多くなります。
抱っこをしたり膝にのせたり、時には嘔吐物の処理をしたり。
保育士が子どもから病気をもらうリスクは非常に高いです。



私も嘔吐物の処理からノロウィルスには感染した経験があります。
子どもの成長に立ち会えない
病児保育は通常の保育園などとは違って、同じ子どもを毎日お預かりするわけではありません。
入園式、運動会、発表会、、
行事もありません。
そのため、保育園のように子どもたちと一緒にいろんな経験を積んだり、成長の過程を近くで見守り続けることはできません。
保育士として子どもたちの成長をともに喜んだり育んでいくことができない点で、物足りなさを感じる人もいるかもしれません。
病児保育士に求められるスキルと人物像


病児保育士には、通常保育とは異なる観察力・冷静さ・寄り添い力が求められます。
求められるスキル
病児保育士に求められるスキルを一覧にまとめてみます。
| スキル | 内容 |
|---|---|
| 観察力 | 体調・表情・声色から変化を察知 |
| 判断力 | 急な発熱・嘔吐などでも落ち着いて対応 |
| 衛生管理 | 感染症予防・環境整備ができる |
| コミュニケーション力 | 保護者・医療者と連携できる |
| 感情コントロール | 不安な子どもを安心させる穏やかさ |



突発的に起こる様々なことに、冷静に対応することがないより大切です。
向いている人の特徴
私が病児保育士として実際に働いた経験をもとに、この最も大切な2点をあげたいと思います。
- 子どもの気持ちに寄り添える人
- パニックにならない人
子どもの気持ちに寄り添える人
病気の子どもはとにかくそれだけでも不安でいっぱい。
その上なれない場所で知らない人たちに囲まれて、ただただ泣き叫ぶ子どももたくさんいます。
そんな時にイラっとすることなく、「しんどいね」「泣いてもいいんだよ」と子どもの気持ちに寄り添いつつ不安を取り除いてあげられることが何よりも大切だと思います。



大人でも病気の時は心細いですもんね。。
パニックにならない人
病児保育では予想もしていなかったようなことがよく起こります。
子どもが熱性けいれんを起こしたり、急に嘔吐したり、高熱で体が震えたり、、
そんなとき、パニックにならず冷静に対応することが大切です。
自分のすべきことを事前にシュミレーションして、何かあれば周りとの連携がとれるようにしておく必要がおります。
病児保育では、子どもたちが安心して体を休めることが大切です。
常に子どもの気持ちに寄り添い、落ち着いて対応できる人が求められていると思います。
その他にこんな人も向いています
- 子どもの体調変化に敏感な人
- 慌てず冷静に行動できる人
- 一人ひとりと深く関わるのが好きな人
- 医療や健康に興味がある人
- 優しく穏やかな雰囲気を持っている人



子供ひとりひとりのペースに合わせて、穏やかに保育を行います。
病児保育士として最も求められるのは、不安な子どもに“安心”を届ける心です。
体調の悪いときほど、子どもは敏感に大人の雰囲気を感じ取ります。
「あなたがそばにいてくれて安心」と思ってもらえる存在を目指しましょう。
反対に、こんな人はやや不向きかも…
- 多人数の子どもとにぎやかに過ごしたい方
- 活動的でダイナミックな保育が好きな方
- 衛生管理や体調変化への対応に苦手意識がある方
病児保育士の仕事内容と1日の流れ【現場のリアルをのぞいてみよう】


病児保育士として働くと、実際にはどんなことをするの?
通常の保育園と違って、子どもが体調不良の状態で預けられる病児保育。
不安を抱えたままやってくる子どもたちに、安心とやさしさを届けるのが病児保育士の役割です。
ここでは、仕事内容の全体像から、1日のスケジュール例、施設型と訪問型の違いまで、実際の流れをイメージしやすく解説していきます。
病児保育士の主な仕事内容とは?
病児保育士の仕事は、通常保育と比べて「遊ばせる」よりも「見守る・ケアする」要素が強くなります。
体調不良の子どもは不安や不快感を抱えています。
そのため、保育士は体調の変化を観察しながら、安心できる環境づくりに努めることが求められます。
✅ 主な業務内容
| 業務内容 | 詳細 |
|---|---|
| 受け入れ | 保護者から体調の聞き取り・症状の確認、検温など |
| 健康観察 | 顔色、食欲、発熱、咳、呼吸などを細かくチェック |
| 食事介助 | 食欲や症状に応じて調整しながら見守り |
| 排泄・衛生管理 | おむつ替え、トイレ介助、嘔吐物処理など |
| 遊び | 安静に過ごせるような絵本、積み木、静かな遊び |
| 昼寝対応 | 体を休められるように静かな空間を整える |
| 保護者対応 | 状況報告、体調の変化を丁寧に伝える |
| 記録・報告書作成 | 当日の体調・行動・食事・排泄・服薬などを記録 |
施設型病児保育士の1日(スケジュール例)
施設型(病院や保育園内に併設された病児保育室)の病児保育士の1日をご紹介します。
施設によって時間帯や子どもの人数に違いはありますが、1日3〜6人ほどの少人数対応が一般的です。
🕒 施設型病児保育の1日(例)
8:00 出勤・施設内の清掃・消毒・保育準備
8:30 子どもの受け入れ・検温・症状確認・保護者と情報共有
9:00 安静に遊べる時間(絵本、積み木など)
10:30 再度検温・水分補給・必要に応じて服薬
11:30 昼食介助(体調により量や内容を調整)
12:30 午睡(体温や呼吸の確認、室温調整)
14:30 おやつ・トイレ・着替えなど
15:30 帰り支度・保護者へ1日の様子を報告
18:00 記録記入・明日の準備・退勤
ポイント:
- 活動は子どもの症状や体力に合わせて調整される
- 遊びは静かで体に負担の少ないものを選ぶ
- 感染症対策としてこまめな手洗いや消毒が徹底される
訪問型病児保育士の1日(スケジュール例)
訪問型の場合、保育士が直接家庭に出向き、子ども1人に対してマンツーマンで保育を行うのが特徴です。
利用家庭ごとに状況が異なるため、より柔軟な対応力と家庭との信頼関係が求められます。
🕒 訪問型病児保育の1日(例)
7:30 自宅を出発・訪問先へ移動
8:00 家庭に到着・保護者から体調の情報を聞き取り
8:15 検温・水分補給・安静な遊びスタート
10:00 様子を見ながら必要に応じて服薬
11:30 昼食介助(準備済みの食事を温めるなど)
12:30 お昼寝(寝かしつけ、体調観察)
15:00 おやつ・着替え・遊び
16:00 保護者帰宅・1日の様子を報告・引き継ぎ
17:30 退勤・記録送信(アプリや報告書など)
ポイント:
- 家庭によって子どもの過ごし方・ルールが違うため、臨機応変さが必要
- 食事やおむつ替えなど、親と同じ目線での関わりが求められる
- 保護者と信頼関係が築けると、やりがいも大きい
転職する際のポイント【失敗しない職場選びのコツ】
「病児保育士として働いてみたいけど、どんな職場を選べばいいのか分からない…」
そんな不安を抱える方のために、転職時にチェックしておくべき重要ポイントをまとめました。
病児保育の現場は、施設ごとに対応方針や働き方が大きく異なることも。
自分に合った環境を選ぶことで、無理なく長く続けられるようになります。



病児保育といっても、施設ごとに特色があります!
ミスマッチを防ぐためにもぜひ目を通してください。
自分の「保育スタイル」に合った施設を選ぼう
病児保育には、施設型・訪問型・病後児保育型など複数のスタイルがあります。
それぞれにメリット・向き不向きがあるため、自分の性格や働き方の希望に合っているかどうかをしっかり見極めることが大切です。
たとえば…
- じっくりマンツーマンで関わりたい → 訪問型
- チームで働く安心感がほしい → 病院・保育園併設型
- 感染症対応や看護との連携に興味がある → 医療機関併設型
求人票の「病児保育」と「病後児保育」の違いに注意
求人によっては、「病児保育」ではなく「病後児保育」と書かれていることがあります。
この2つには明確な違いがあるため、しっかり確認しましょう。
| 種類 | 主な対象 | 特徴 |
|---|---|---|
| 病児保育 | 病気の発症中 | 発熱・感染症などの症状がある子どもを預かる |
| 病後児保育 | 回復期 | 熱は下がったがまだ集団保育が難しい子どもが対象 |
医療体制・サポート体制が整っているかを確認
子どもの急な体調変化や服薬対応など、医療的判断が必要な場面もあります。
そのため、以下のような体制が整っているかどうかは、転職前に必ずチェックしたいポイントです。
チェックすべきポイント:
- 看護師が常駐しているか
- 医療機関との連携体制があるか
- マニュアルや研修制度が整備されているか
- 緊急時の対応フローが明確になっているか
「医療的な知識に自信がないけどやってみたい…」という方も、支えてくれる体制がある職場なら安心してスタートできます。



知識や経験はだんだん身につきます!
職場見学ができるかどうか確認しよう
可能であれば、応募前や面接時に施設見学をさせてもらうのがベストです。
職場の雰囲気・スタッフの人柄・子どもとの関わり方を実際に見ることで、自分に合っているかがより明確になります。
見学時にチェックしたいポイント:
- 現場スタッフが穏やかに接しているか
- 衛生面(消毒・換気など)がしっかりしているか
- 保育スペースが落ち着いていて清潔か
- 保護者とのやりとりの雰囲気が柔らかいか
面接では「病児保育への関心」と「丁寧な保育姿勢」を伝える
面接で評価されるのは、専門知識よりも“人柄”や“姿勢”です。
病児保育士として働きたい理由や、どんな保育をしたいかを、素直な言葉で伝えることが大切です。
伝えるべきポイント例:
- 「子どもと1対1で関わる保育がしたい」
- 「体調不良の子どもに、安心できる時間を届けたい」
- 「にぎやかな集団保育ではなく、静かに寄り添う保育が自分に合っていると感じた」
おわりに:あなたのやさしさが活きる、新しい保育のかたち
ここまで、病児保育士という仕事について詳しく解説してきました。
ふだんの保育とは少し違い、体調のすぐれない子どもにそっと寄り添う、やさしさと気づかいの保育が求められる分野です。
病児保育士について、ここまでのおさらい
- 病児保育士は、病気の子どもを一時的に預かり、安心できる環境を提供する専門職
- 特別な国家資格は不要。保育士資格があればスタート可能
- 認定病児保育専門士などの民間資格でスキルアップもできる
- 仕事内容は安静を中心に、丁寧なケア・観察・保護者対応が主軸
- 施設型・訪問型など、ライフスタイルに合った働き方が選べる
- 自分に合った職場を選べば、無理なく長く続けられる
こんな人に、病児保育士はぴったりです
- 集団保育よりも、一人ひとりとじっくり関わりたい
- 保育は好きだけど、今の働き方に少し疲れを感じている
- 医療や看護に興味があり、子どもの健康を支えたい
- 保護者の“困った”を助ける存在になりたい
病児保育に興味が出てきたら、まずはできることから始めてみましょう!
✅ 求人サイトで「病児保育」「病後児保育」と検索してみる
✅ 認定病児保育専門士や民間資格についてリサーチしてみる
✅ 気になる施設に見学・相談を申し込んでみる
✅ 転職支援サービスに無料登録して、キャリアの選択肢を増やす
体調の悪い子どもが「この人がそばにいてくれてよかった」と思える存在。
そんな病児保育士の存在は、今の社会にとって必要不可欠なサポーターです。
「保育士の資格はあるけど、今の働き方に迷っている…」
そんなあなたこそ、病児保育というやさしい選択肢を知ってほしい。
あなたの保育経験とやさしさは、きっと、誰かの大きな支えになります。
おすすめの転職サイト(すべて無料で利用できます)
| 転職サイト | ポイント | 対象地域 | 公式サイト |
|---|---|---|---|
| 保育士 ワーカー | 保育士支持率NO.1! 非公開/好条件求人が多い 手厚いサポート体制 | 全国 | |
| 保育士 人材バンク | 保育専門のパートナーがサポート 上場企業が運営で安心! 保育関連職も豊富 | 全国 | 保育士人材バンク |
| ジョブ メドレー | 自分のペースで転職活動できる しつこい勧誘や電話なし! スカウト機能アリ | 全国 | |
| 保育の お仕事 | 専任のアドバイザーがマンツーマンでサポート 応募先の内部情報がわかる 非公開/好条件求人が多い | 全国 | |
| レバウェル 保育士 | 6か月以内のスピード転職はおまかせ! 履歴書・面接対策あり LINEでいつでも気軽に相談可能 | 全国 ▼首都圏 多め |













