
病児保育士になるにはどうしたらいい?



保育士資格以外にも特別な資格が必要?



普通の保育園から病児保育へ転職できるのかな?
病児保育の仕事に興味があっても、一般的な保育園と比べると求人を目にする機会が少なく、どうやったら病児保育士になれるのかわからない方もいるのではないでしょうか。



私は現在、小児科に併設された病児保育で保育士として働いています。
私自身、最初から病児保育士を目指していたわけではありません。
あることをきっかけに病児保育を知り、興味を持ったことから現在の仕事につながりました。
実際に働いてみると、一般的な保育とは違うやりがいや、病気の子どもを預かるからこその難しさも感じています。
この記事では、現役病児保育士としての実体験を交えながら、病児保育士になる方法や必要な資格、仕事内容、向いている人、求人の探し方までわかりやすく紹介します。



「病児保育で働いてみたいけれど、自分にもできるかな?」と気になっている方は、ぜひ参考にしてほしいケロ♪
病児保育士になるには?


「病児保育士」という言葉を聞くと、
「普通の保育士とは違う資格が必要なのかな?」
と思う方もいるかもしれません。



まずは、病児保育士になるための基本的な考え方から見ていきましょう。
「病児保育士」という国家資格があるわけではない
「病児保育士」は、保育士のような国家資格の名称ではありません。
一般的には、病児・病後児保育施設などで働く保育士を「病児保育士」と呼ぶことがあります。
そのため、
「病児保育士になるための国家試験を受けて、専用の資格を取得する」
という仕組みではありません。
すでに保育士資格を持っている方なら、病児保育を行っている施設などの求人を探し、応募条件を満たしていれば応募することができます。
ただし、必要な資格や経験などの採用条件は勤務先によって異なります。



気になる求人を見つけたら、必ず募集要項を確認!
病児保育にはいくつかの形がある
一口に「病児保育」といっても、すべて同じではありません。
病気の回復期に至っていない子どもを預かる「病児対応型」、
病気の回復期にある子どもを預かる「病後児対応型」、
保育中に体調不良となった子どもに対応する「体調不良児対応型」
などがあります。
ほかにも、子どもの自宅などで保育を行う訪問型があります。
病院や診療所に併設されているところもあれば、保育所などで実施されている場合もあります。
私が現在働いているのは、小児科に併設された病児保育です。



そのため、この記事で紹介する私の経験が、すべての病児保育施設に当てはまるわけではありません。
病児保育士になりたいと思ったら、まず「どんな病児保育で働きたいのか」を知ることも大切です。
病児保育では、どんな病気でも必ず預かれるわけではありません。実際にどのような場合に利用できないのかは、こちらの記事で詳しく紹介しています。
病児保育士に必要な資格は?


病気の子どもを預かる仕事と聞くと、
「保育士資格だけで働けるの?」
「看護師などの医療系資格も必要なのかな?」
と気になりますよね。
保育士として働くなら求人の応募条件を確認する
病児保育施設で「保育士」として募集されている求人では、保育士資格が応募条件になっている場合があります。
私自身も、病児保育で働くために新たな医療資格を取得したわけではありません。



保育士資格を活かして現在の病児保育で働いています。
ただし、病児保育施設によって募集職種や条件は異なります。
保育士と看護師では役割が違う
病児保育では、保育士と看護師などが連携しながら子どもを見守ることがあります。
しかし、
病児保育士だから医療行為まで行う
という意味ではありません。
保育士は、保育の専門職として子どもに関わります。
実際に働いていて私が大切だと感じるのは、
「さっきより元気がなくなった気がする」
「遊んでいたのに急に横になった」
など、子どもの変化に気づくことです。
自分だけで医学的な判断をするのではなく、勤務先の体制に沿って必要な情報を共有し、医療職と連携します。
病児保育に関する民間資格は必須とは限らない
病児保育について調べると、病児保育に関連した民間資格や研修を見かけることがあります。
病気や病児保育について勉強することは、子どもへの理解を深めるうえで役立つでしょう。
ただし、
「この民間資格を持っていないと病児保育士になれない」
と一律に考える必要はありません。
資格を取ることだけを先に考えるのではなく、まずは働きたい施設がどのような人材を募集しているのか確認してみましょう。
【体験談】私が病児保育士になるまで



ここからは、私が病児保育を知り、実際に病児保育士として働くようになった経緯を紹介します。
私の場合、最初から「病児保育士に転職しよう」と決めて求人を探していたわけではありません。
子どもの受診をきっかけに病児保育を知り、興味を持って情報を見続けていたことが現在の仕事につながりました。
きっかけは子どものアレルギー検査
私が病児保育という仕事を知ったきっかけは、自分の子どもでした。
子どもがアレルギーの検査で小児科を受診したとき、その小児科に病児保育が併設されていることを知ったのです。
それまで病児保育について詳しく知らなかった私は、
「病気で保育園に行けない子どもを預かる場所があるんだ」
と興味を持ちました。
この時点ですぐに、
「病児保育士になろう!」
と決めたわけではありません。
でも、それ以来「病児保育」という仕事がずっと気になるようになりました。
ホームページやSNSで病児保育を見るようになった
病児保育に興味を持ってからは、子どもが受診した小児科のホームページをときどき見るようになりました。
それだけでなく、ほかの病児保育施設のホームページやSNSなども見ながら、
「病児保育ではどんなふうに子どもが過ごすんだろう?」
「病児保育士はどんな仕事をしているんだろう?」
と少しずつ情報を集めていました。
私の場合、
「転職したいから病児保育を調べ始めた」というより、「病児保育そのものに興味を持ったから情報を見るようになった」
という感覚です。
医療事務の経験と「じっくり子どもと関わりたい」という思いがつながった
私は独身のころ、医療事務として働いた経験があります。
もともと医療分野にも興味がありました。
その後、保育士として働くようになり、
「もっと一人ひとりの子どもにじっくり関わる保育もしてみたい」
と思うようになりました。
病児保育について知っていくうちに、
「子ども一人ひとりとじっくり関われる保育」と「以前から興味があった医療」の両方に関われる仕事なのでは?
と感じるようになったのです。
もちろん、医療事務の経験が病児保育士になるために必要だったわけではありません。



私の場合は、これまで経験してきたことや興味が、病児保育という働き方につながりました。
小児科のホームページで保育士募集を発見
そんなある日、病児保育を知るきっかけになった小児科のホームページを見ていると、病児保育で働く保育士の募集が出ていました。
「ここで働いてみたい」
と思った私は、自分から小児科へ電話をして応募しました。
転職エージェントを利用したわけでも、求人サイトから応募したわけでもありません。
その後、面接を受け、ありがたいことにすぐに採用が決まりました。



そして現在、その小児科に併設された病児保育で保育士として働いています。
子どものアレルギー検査で訪れたことがきっかけで知った病児保育。
まさかその場所が自分の勤務先になるとは、当時は思っていませんでした。
振り返ってみると、
「興味を持ったときから病児保育について調べ、気になる施設の情報を見続けていたこと」
が現在の仕事につながったのだと思います。
病児保育士の仕事内容は?
病児保育士の仕事は、単に病気の子どもと遊ぶことだけではありません。
子どもの体調を意識しながら、その日の状態に合わせて保育をします。
子どもの体調を見ながら保育する
病児保育では、子どもの様子をよく見ることが大切です。
元気はあるか。
食欲はどうか。
水分は取れているか。
眠れているか。
さっきと様子が変わっていないか。
病気を診断するのは保育士の仕事ではありません。
しかし、長い時間子どものそばにいるからこそ気づける変化もあります。



その変化を必要に応じて周囲へ共有することも、大切な役割だと感じています。
その日の体調に合わせて過ごし方を変える
病児保育では、その日の子どもの体調に合わせて過ごし方を考えます。
元気があれば、おもちゃや絵本などで遊ぶ。
疲れていれば、ゆっくり過ごす。
眠そうなら休める環境を整える。
病気のときだからこそ、
「今、この子にとって何が負担にならないかな?」
と考えながら関わります。
病児保育では、体調が悪く普段とは違う環境にいるため、なかなか眠れない子もいます。
私が実際に行っている寝かしつけの工夫は、こちらの記事で詳しく紹介しています。
食事・水分・排泄・睡眠などを見守る
遊びだけでなく、生活面の様子を見ることも重要です。
どのくらい食べたか。
水分は取れたか。
排泄はどうだったか。
どのくらい眠ったか。
こうした情報も、その日の子どもの状態を把握するための大切な手がかりになります。



勤務先の方法に従って、必要な記録や情報共有を行います。
医療職と連携する
私が働いているのは小児科に併設された病児保育なので、医療との距離が近い環境です。
子どもの様子で気になることがあったとき、必要に応じて医療職へ相談できることは、私自身とても心強く感じています。
ただし、医師や看護師との連携方法は施設によって異なります。
求人を見るときには、
「子どもの体調が変化したとき、誰にどのように相談する体制なのか」
まで確認しておくとよいでしょう。
保護者にその日の様子を伝える
保護者にとって、体調の悪い子どもを預けることには不安もあると思います。
そのため、お迎えのときには、
「今日はどんなふうに過ごしたか」
「食事や水分はどうだったか」
「どのくらい眠れたか」
など、その日の様子を伝えることも大切です。
病気の子どもと関わる保育の仕事には、病児保育士のほかに、病院の小児病棟などで働く病棟保育士もあります。
病棟保育士は入院中の子どもを支える仕事ですが、一般的な保育園や病児保育とは異なる大変さもあります。
仕事内容やつらいと感じる理由、向いている人の特徴については、こちらの記事で詳しく解説しています。
→【病棟保育士はつらい?仕事内容・大変な理由と向いている人を解説】
現役病児保育士が感じる仕事のやりがい


私は実際に病児保育で働いてみて、この仕事ならではのやりがいを感じています。
一人ひとりの子どもとじっくり関われる
これは、私が病児保育に興味を持った理由でもあります。
その日の利用状況などによって違いはありますが、現在の仕事では一人ひとりの子どもの様子を見ながら関われることにやりがいを感じています。
「今日は何をしたいかな?」
「少し不安そうだな」
「そろそろ眠そうだな」
と、その子の様子を見ながら関わります。



病気で心細いときに、少しでも安心して過ごせる存在になれたらうれしいです。
保育と医療の両方に触れながら働ける
もともと医療分野にも興味があった私にとって、現在の環境は自分の興味にも合っています。
もちろん、保育士が医療職になるわけではありません。
それでも、医療職と連携しながら子どもを保育する環境で働くことで、一般的な保育とはまた違った経験ができます。
さまざまな子どもと関われる
病児保育では、日によって利用する子どもが変わります。
年齢も性格も違います。
初めて会う子どもが、体調が悪く心細い状態でやってくることもあります。
「この子にはどんな声かけがいいかな?」
「どうしたら安心してくれるかな?」
と考えながら、その子との距離を少しずつ縮めていきます。



毎回同じ保育ではないところも、病児保育の面白さだと感じています。
病児保育士は大変?実際に働いて感じること


「少人数なら普通の保育園より楽なのでは?」
と思う方もいるかもしれません。
しかし私は、「病児保育=楽な保育」だとは思いません。



集団保育とは違った大変さがあるケロ~
子どもの体調変化に注意する必要がある
預かっているのは体調を崩している子どもです。
朝は比較的元気そうでも、その後に様子が変わることがあります。
だからこそ、
「さっきと違うところはないかな?」
と意識して子どもの様子を見る必要があります。
感染対策を意識する必要がある
病児保育では、さまざまな病気の子どもと関わります。
そのため、手洗いや消毒など、勤務先で定められている感染対策を行うことが欠かせません。
小さな子どもは、大人と同じように自分で感染対策をすることが難しい場合もあります。
働く側が感染対策について理解し、勤務先のルールに沿って対応することが大切です。
毎日同じ子どもと関わるわけではない
一般的な保育園では、基本的に同じクラスの子どもたちと継続して関係を作っていきます。
病児保育では、利用する子どもが日によって変わる場合があります。
初めて会った子どもが、体調が悪く不安な状態でやってくることもあります。
短い時間のなかで、
「この先生なら大丈夫かも」
と思ってもらえるような関係を作る難しさがあります。



やりがいのある部分でもありますが、逆に難しいところでもあります。
病気や感染症について学び続ける必要がある
保育士は医療職ではありません。
それでも病児保育で働いていると、子どもの病気や感染対策などについて学ぶ機会が増えます。
保育士資格を取ったら勉強は終わりではなく、働きながら知識を増やしていく姿勢も必要だと感じています。



保育をする際に、病気の知識は必要になります。
病児保育士に向いている人


私自身の経験から、次のような人は病児保育という働き方と相性がよいのではないかと思います。
子ども一人ひとりとじっくり関わりたい人



これは、私自身が病児保育を選んだ理由の一つです。
大人数で活動を進める保育より、
「目の前の子どもが今どう感じているのか」
を見ながら関わる保育に興味がある人にとって、病児保育は選択肢の一つになるでしょう。
子どもの小さな変化に気づける人
病児保育では、子どもの表情や行動などをよく見ることが大切です。
「さっきより元気がない」
「急に遊ばなくなった」
など、小さな変化に気づけることは、病児保育でも活かせる力だと思います。
医療や子どもの病気に興味がある人
医療資格が必要という意味ではありません。
「子どもの病気についてもっと知りたい」
「医療職と連携する保育に興味がある」
という人なら、病児保育という働き方に魅力を感じるかもしれません。
私自身も医療事務の経験があり、以前から医療分野に興味があったことが現在の仕事につながっています。
臨機応変に対応できる人
病児保育では、その日に利用する子どもの年齢や体調が違います。
予定していた遊びができないこともあります。
「予定どおりに進めなくては」
というより、
「今日はこの子に何が必要かな?」
と考えながら対応できる人には向いていると思います。
病児保育士の求人はどうやって探す?


病児保育士になりたいと思ったら、次は求人探しです。
私自身の経験から言えるのは、求人の探し方を一つに絞る必要はないということです。
病児保育施設や小児科のホームページを確認する
働いてみたい病児保育施設や小児科があるなら、公式ホームページの採用情報を確認してみましょう。
現在求人が出ていなくても、
「ここで働いてみたい」
と思える施設なら、ときどきチェックしてみる方法もあります。



私自身、それで現在の仕事につながりました。
地域にある病児保育施設を調べる
まず、
「自分が通える範囲にはどんな病児保育施設があるのか」
を調べてみるのもおすすめです。
自治体のホームページなどに、地域の病児・病後児保育施設が掲載されている場合があります。
求人サイトで病児保育の求人を探す
求人サイトで探す方法もあります。
「病児保育士」だけでなく、
「保育士 病児保育」
「保育士 小児科」
など、検索する言葉を変えてみると求人が見つかることもあります。
自分で見つからないなら保育士向け転職サービスで相談する
「病児保育の求人を探しているけれど見つからない」
「仕事を続けながら自分で求人を探すのが大変」
という場合は、保育士向けの転職サービスを利用する方法もあります。
私は現在の勤務先へ直接応募したため、病児保育への転職で転職サービスを利用したわけではありません。
そのため、「転職サービスを使えば必ず病児保育の求人が見つかる」とは言えません。
ただ、自分だけで求人を探す方法だけでなく、希望条件を伝えて求人を探してもらう方法も選択肢の一つです。
病児保育だけに限定せず、
「少人数で子ども一人ひとりと関われる職場」
「医療と関わりのある保育の仕事」
「今より自分に合った働き方」
なども含めて探すと、選択肢が広がることもあります。
「自分に合う職場をもう少し広く探してみたい」という方は、保育士向け転職サービスの特徴を比較した記事も参考にしてください。
病児保育士の求人で確認したいポイント
病児保育の求人を見つけても、「病児保育だから」という理由だけですぐに決めるのではなく、実際の働き方まで確認することが大切です。
どんな子どもを預かる施設なのか
「病児保育」と書かれていても、施設によって預かる子どもの状態や年齢などが異なる場合があります。
まずは、その施設がどのような病児保育を行っているのか確認しましょう。



年齢で言うと私の勤務先の病児保育では、乳児~6年生までお預かりしています!
保育士・看護師などの勤務体制
病気の子どもを預かる仕事だからこそ、職員体制も確認しておきたいポイントです。
保育士の人数や医療職との連携方法、子どもの体調が変化したときの対応など、求人情報だけでわからない部分は面接で質問してみてもよいでしょう。
勤務時間・休日・残業などの条件
「病児保育なら残業がない」
「少人数だから働きやすい」
と決めつけないことも大切です。
勤務時間や休日、残業、給与などの条件は施設によって異なります。
仕事内容に魅力を感じても、働き方が自分に合わなければ長く続けることが難しくなる可能性があります。
施設の保育方針や雰囲気も確認する
私は病児保育に興味を持ってから、ホームページやSNSなどを見ながら、いろいろな施設について知りました。
求人条件だけでなく、
「どんな思いで病児保育をしているのか」
「子どもたちはどのように過ごしているのか」
なども確認してみると、自分に合いそうな施設なのか考えやすくなります。
まとめ|病児保育士になるなら自分に合う施設を探してみよう
病児保育士になるために、「病児保育士」という特別な国家資格を新たに取得するわけではありません。
すでに保育士資格を持っている方なら、その資格を活かして病児保育の求人を探すことができます。
ただし、病児保育といっても施設の形や仕事内容、働き方はさまざまです。
私自身、最初から病児保育士を目指していたわけではありません。
興味を持った病児保育について調べ続けたことが、結果として現在の仕事につながりました。
病児保育は「少人数だから楽な仕事」というわけではなく、病気の子どもの体調に気を配りながら、その子に合った保育を考える仕事です。
一方で、
「一人ひとりの子どもにじっくり関わりたい」
「保育だけでなく医療分野にも興味がある」
という方にとっては、保育士資格を活かせる働き方の一つだと思います。
病児保育士に興味を持ったら、まずは自分の地域にどんな病児保育施設があるのか調べてみてください。
そして気になる施設のホームページや求人を確認し、
「ここなら自分のやりたい保育ができそう」
と思える職場を探してみましょう。
自分だけでは希望に合う求人が見つからない場合は、求人サイトや保育士向け転職サービスも含め、複数の方法で探してみてください。









