
保育中に立ったり座ったりするたびに膝が痛い・・



抱っこやしゃがむ動作が多くて、仕事が終わるころには膝がつらい・・



保育士は、子どもの目線に合わせてしゃがんだり、床から立ち上がったり、抱っこをしたりと膝を使う動作が多い仕事です。
一つひとつは何気ない動作でも、毎日何度も繰り返していると、身体への負担を感じることがあります。
私自身も保育現場で働いているので、「子どもの高さに合わせて動くことが多い仕事だな」と感じることがあります。
ただし、膝が痛む原因は仕事上の動作だけとは限りません。
痛みが強い場合や長く続いている場合は、自己判断で無理をせず、医療機関へ相談することも大切です。
この記事では、保育士が膝への負担を感じやすい場面や、仕事中にできる工夫、膝の痛みで仕事がつらくなったときの働き方について紹介します。
保育士はなぜ膝が痛くなりやすい?


保育士の仕事を振り返ってみると、膝を曲げ伸ばしする場面がたくさんあります。
「特別なことをした覚えがないのに膝がつらい」という場合でも、日々の動作が積み重なっている可能性があります。
子どもの目線に合わせてしゃがむことが多い
保育士は子どもと話すとき、立ったまま見下ろすのではなく、しゃがんで目線を合わせることがあります。
靴を履くとき。
着替えを手伝うとき。
子どもの話を聞くとき。
泣いている子に声をかけるとき。
一日に何度もしゃがんだり立ち上がったりします。
特に乳児クラスなど、低い位置で子どもと関わる時間が長い場合は、膝への負担を感じることもあるでしょう。
床に座った状態から立ち上がることが多い
保育室では、椅子ではなく床に座って子どもと遊ぶことも多くあります。
絵本を読んだり、ブロックをしたり、子どものそばで食事を見守ったり。
そこから、
「先生来て!」
と呼ばれて立ち上がり、また別の場所で座る。
こうした動作を一日の中で何度も繰り返します。
長時間同じ姿勢でいたあとに急に立ち上がると、膝や身体への負担を感じる人もいるでしょう。



急に体勢を変えたり勢いに任せて立ち上がると、かなり膝に負担がかかります。
抱っこしながら立ったり座ったりする
子どもを抱っこした状態では、自分の体重に子どもの重さが加わります。
その状態でしゃがんだり立ち上がったりすれば、身体にかかる負担も大きくなります。
特に、抱っこを求められることが多いクラスでは、
「抱っこ→下ろす→また抱っこ」
を何度も繰り返すことがあります。
膝立ちの姿勢になることがある
子どもの着替えを手伝ったり、制作活動を見守ったりするときに、膝立ちになることもあります。
床が硬い場所では、膝を直接つくこと自体がつらい人もいるでしょう。
「少しの時間だから大丈夫」と思っていても、毎日繰り返していれば負担に感じる場合があります。
保育中の膝への負担を減らすためにできること


膝がつらいからといって、保育中にしゃがむことや子どもと関わることをすべて避けるのは難しいでしょう。
そこで大切なのは、できる範囲で同じ姿勢や動作に負担を集中させないことです。
低い椅子を使える場面では活用する
子どものそばにいるために、必ずしも毎回床に座る必要はありません。
園の環境や保育内容にもよりますが、低い椅子などを使える場面では活用すると、床から立ち上がる回数を減らせることがあります。
同じ姿勢を長時間続けない
床に座ったまま制作をしたり、膝立ちのまま子どもの着替えを手伝ったりすると、同じ場所に負担がかかり続けることがあります。
可能であれば途中で姿勢を変えたり、一度立ったりするなど、同じ姿勢を長く続けないよう意識してみましょう。
「忙しくてそんなことまで考えられない」
という日もあると思います。
完璧に変える必要はありません。
抱っこを一人で抱え込まない
抱っこを求める子どもが多いと、同じ保育士に負担が集中してしまうことがあります。



もちろん、子どもの気持ちを無視する必要はありません。
ただ、抱っこ以外の方法で安心できるよう関わったり、職員同士で状況を共有したりすることも大切です。
身体に痛みが出ているなら、
「これくらい我慢しないと」
と一人で抱え込まず、周囲に相談してみましょう。
立ち上がるときは慌てない
保育中は、
「先生!」
と呼ばれると反射的に立ち上がってしまうことがあります。
ただ、緊急性がない場面であれば、慌てて立ち上がらず、自分の身体にも気を配りながら動きましょう。
特に膝に痛みがあるときは、無理な動作を繰り返さないことが大切です。
膝が痛いときは無理に自己流で対処しない
インターネットで膝の痛みを検索すると、
「このストレッチがおすすめ」
「この筋肉を鍛えればいい」
といった情報もたくさん出てきます。
しかし、膝の痛みにはさまざまな原因が考えられます。
休めるときは身体を休ませる
仕事中に膝を使うことが多いなら、休憩時間や帰宅後まで無理に動き続ける必要はありません。
身体の負担を感じているときは、休める時間を確保することも大切です。
ただし、痛みの原因や状態によって適切な対応は異なります。
サポーターなどは自分に合うものを確認する
膝のサポーターなどを使いたいと考える人もいるでしょう。
ただし、痛みの状態や使う目的によって適したものは異なります。
「保育士にはこのサポーターが一番」と一律には言えません。
必要であれば医師などに相談し、自分の状態に合った方法を確認してください。
痛みが続くなら受診も考える
「仕事をしていると毎日痛い」
「しばらく様子を見ても良くならない」
という場合は、我慢を続けるのではなく医療機関への相談を検討しましょう。
また、強い痛みや腫れ、ケガをしたあとの痛みなどがある場合も、自己判断だけで済ませないことが大切です。



仕事を続けるためにも、身体の状態を確認しておくケロ!
膝の痛みで保育の仕事がつらいときはどうする?
膝が痛くても、
「保育士だから仕方ない」
と我慢して働き続けている人もいるかもしれません。
しかし、痛みを抱えたまま毎日しゃがんだり抱っこしたりするのはつらいものです。
まずは、今の職場で負担を減らせないか考えてみましょう。
園長や主任に相談する
膝に痛みがあるなら、職場に伝えることも選択肢です。
仕事内容すべてを変えてもらえるとは限りませんが、
「長時間の膝立ちがつらい」
「抱っこが続くと痛みが強くなる」
など、どの動作がつらいのか具体的に伝えると相談しやすくなります。
仕事の分担を見直せないか相談する
保育はチームで行う仕事です。
身体への負担が大きい業務が特定の人に集中している場合は、職員同士で分担できないか相談してみましょう。
反対に、自分ができる仕事を引き受けるなど、お互いに補い合える方法を考えることもできます。
年齢とともに働き方を見直すことも大切
若いころと同じように動くことが、だんだんつらくなることもあります。
特に、
「体力的に今の働き方を続けられるか不安」
と感じているなら、無理を続けることだけが選択肢ではありません。
50代から保育士として働き始めた場合の大変さや、身体への負担を減らしながら働く考え方については、こちらの記事でも紹介しています。
→【50代で初めて保育士になったら大変?仕事に慣れるコツと無理なく働く方法】
膝への負担が少ない働き方を考えるのも一つの方法
今の園で工夫や相談をしても身体への負担が大きい場合は、働く環境そのものを見直す方法もあります。
ただし、
「膝が痛い=転職した方がいい」
ということではありません。
まずは身体の状態を確認し、今の職場でできる対策を考えることが先です。



それでも仕事を続けることがつらい場合に、次の働き方を検討してみましょう。
保育士資格を活かせる職場は保育園だけではない
保育士資格を活かせる仕事には、さまざまな選択肢があります。
たとえば、小規模保育、児童発達支援、病児保育などです。
ただし、「病児保育なら身体が楽」「小規模保育なら膝への負担が少ない」と一律には言えません。
施設によって仕事内容や子どもの年齢、必要な身体介助などは異なります。
私は現在、病児保育で働いている
私は現在、小児科に併設された病児保育で働いています。
病児保育は一般的な保育園とは子どもとの関わり方や一日の流れが異なります。
ただし、病児保育でも抱っこや寝かしつけなど、身体を使う場面はあります。
そのため、「身体が楽そうだから」という理由だけで選ぶのではなく、仕事内容を知ったうえで自分に合うか考えることが大切です。
病児保育という働き方に興味がある方はこちらも参考にしてください。
→【病児保育士になるには?必要な資格・仕事内容を現役病児保育士が解説】
転職するなら仕事内容まで確認する
身体への負担を理由に転職するなら、
「今より給料が高いか」
だけではなく、
・担当する子どもの年齢
・抱っこの頻度
・職員配置
・休憩の取りやすさ
・残業や持ち帰り仕事
・勤務時間
・仕事内容
なども確認しておきましょう。
今の職場でつらかったことを整理しておくと、次の求人を選ぶ基準になります。
自分だけでは求人を比較しにくい場合は、保育士向け転職サービスを利用して情報を集める方法もあります。
まとめ|膝が痛いときは我慢することを当たり前にしない


保育士は、子どもの目線に合わせてしゃがんだり、床から立ち上がったり、抱っこをしたりと、身体を使う場面が多い仕事です。
そのため、仕事中に膝への負担を感じることもあります。
まずは、
・どんな動作をしたときに痛むのか
・同じ姿勢を長く続けていないか
・抱っこなどの負担が集中していないか
・職場で相談できることはないか
を振り返ってみましょう。
ただし、膝の痛みにはさまざまな原因があります。
痛みが強い、長く続く、腫れなど気になる症状がある場合は、「保育士だから仕方ない」と我慢せず、医療機関への相談も検討してください。
そして、身体の状態を確認したうえで、今の職場で負担を減らすことが難しいのであれば、働き方を見直すことも一つの選択肢です。
保育士を続ける方法は一つではありません。
身体を大切にしながら、無理なく続けられる働き方を考えていきましょう。









